先日報じられた、
豊田自動織機のエンジン認証不正。
●豊田自動織機「認証不正問題」について
https://global.toyota/jp/newsroom/corporate/40376176.html
不正に該当するエンジンが搭載された車種は、
グローバルで10車種(うち日本6車種)に及び、
それら車種の出荷停止が発表された。
●トヨタ 10車種出荷停止 豊田自動織機エンジンで認証取得の不正
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20240129/k10014339221000.html
しかし!
影響は認証不正エンジン対象車種にとどまらない。
不正エンジン搭載車種と同一ラインで生産される
アルヴェル(アルファード/ヴェルファイア)も、
今日(2月5日)まで生産停止となる、、、
●トヨタ、豊田自動織機の不正による稼働停止を2/5まで延長 国内4工場6ラインで生産するランクル・アルファードなど
https://www.netdenjd.com/articles/-/297230
予定だったのだが、
今日になって、
稼動停止を2月9日まで延長することが発表された。
●トヨタ 国内4工場の稼働停止 2月9日まで延長 認証取得不正で
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20240205/k10014347821000.html
まさに、
とばっちりで生産停止となっているアルヴェル。
だが、
人気がありすぎて、ただでさえ納期がメチャメチャかかるクルマなので、2週間や3週間ぐらい納期が延びたところで、大した違いはないけどね。(^o^;
私が買うような、納期の早い不人気車種でそんなに延びたらえらい大問題やけど。(^o^)
ちなみに、
稼動再開のメドは立っていないそうなので、また延長される可能性もある。
そしてさらに!
悪い事は続くもので、先日、
「ヤリス」「アクア」「シエンタ」3車種の
リコールも発表された。
しかもその内容がこれまた低レベル! (^_^;
●トヨタ 「ヤリス」「アクア」「シエンタ」 約79万台リコール
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20240131/k10014341831000.html
と、
最近ろくなニュースがないトヨタグループ。
ムダを排除し生産を合理化するという、
世界の製造業からお手本とされた
「トヨタ生産方式」に、
ほころびが出始めたのだろうか?
以下で私の率直な思いを述べたいと思う。
目次
1.人間の基本的特性
話が回りくどくて申し訳ないが、不正について語る前に、「人間」ついて少しお話しするとしよう。
なぜなら、
不正に関するニュースを聞くたびに
共通する性質を感じるから。
というのも、
不正は「人間」の基本的特性によって必然的に発生している、と思うからだ。
(1)計画の重要性
勉強でも仕事でもそうだが、何かに取り組む際、計画って重要ですよね。
計画が無いと、ついダラダラしてしまうのが普通の人間である。
期限の日まで、まだ余裕があるうちはのんびりやっていても、期限が迫ってくるとお尻に火がついて追い込みモードに突入。
なんてことは、
誰にでも経験のあることではないだろうか。
少なくとも、私はしょっちゅうあった。(^^;
何日までに、もっと言えば何時までにという明確な期限を設定することにより、それに間に合うように頑張ろうとする。
だから計画は大事。
でも、無理な計画だとあきらめてしまって頑張る気にもなれないし、かと言って余裕がありすぎるとダラダラする。
計画は適切でなければならないのだ。
だが、それがなかなか、、、
いや、
ヒジョーーーに難しい。(^_^;
(2)計画の弊害
というわけで、何かに取り組む際に人は「計画」をするわけだが、計画が無きゃ無いでダメなくせに、計画したらしたで、それによる弊害が発生する。
例えば、
プライベートでありがちなのは、
いわゆる「三日坊主」。
計画通りに事が進んでいるうちは良いのだが、何か不測の優先事項が発生して計画通りに進まない日があると、
「明日、計画より多くやってカバーしよう」
となる。
だが、
カバー仕切れないこともしばしば。
すると、
「週末の休日でカバーしよう」
となり、
そうなると日々の計画を、計画通りにやろうとする意志がどんどん弱くなり、気分が乗らない日は、
「今日はまぁいいや。
今日の分も週末の休日でカバーしよう。」
となる。
だが、
週末の休日になったらなったで、処理すべき計画が大量に積み上がっていて、もうやる気すら起きず計画が頓挫する。(^o^;
どう?
そんな経験、ないですか?
特別優秀ではない、
「普通」の人なら絶対にあるはずだ。(^o^)
ただ、
これはプライベートの計画だから大した問題ではないのだが、「仕事」となるとそうはいかない。
自分だけで閉じた話ではないし、
そもそも三日坊主というわけにはいかない。
何としても成し遂げなければならないのだ。
これは私がいた会社だけかもしれないが、会社の中では、仕事の期限を守ることに関して、
死守
という言葉がよく使われる。
死んでも守る。
よく考えれば恐ろしい言葉だ。
令和では死語になることを願いたい。(^o^;
とにかくそれぐらい、
「期限を守る」ということに関して、
会社は強烈なプレッシャーを従業員にかけてくる。
だが、
そのプレッシャーが、
時として従業員を狂わせる。
良いモノをつくろうという、本来の目標がどっかに行ってしまい、「期限に間に合わせる」ことが目標になってしまう。
(3)素振り100回?
計画を達成しようとするが余り、それが本質を見失わせることは、自分でも気付かぬうちに起きている可能性がある。
例えば部活の練習メニュー。
技能の向上を目的として、そのために必要と思われる練習メニューを考えて日々取り組むわけだが、いつの間にか、
練習メニューを消化する
ことが目標となり、何を目的としてそのメニューに取り組んでいるのかという意識がどっかに行ってしまう。
具体例を挙げれば「素振り100回」。
バットを100回を振ればメニュー消化となるわけだが、ただ回数を数えながらバットを振るだけでは意味がないだろう。
なんなら、回数を数えることに頭を使っている時点で本末転倒というか、そんなことよりも、素振りの際に頭を使ってイメージしなければならないことがあるはずだ。
素振り100回という計画を立てたがゆえに、
形だけメニューを消化することしか考えなくなる。
一流はともかく、
三流野球少年にはありがちなことだと思う。(^o^)
でも、
私はそんな三流野球少年を笑えない。
それって私も含め、世の中にいる多くの凡人に共通する、人間の基本的特性だと思うからだ。
2.不正は起きる、残念ながら
仕事には期限があり、その期限を守るための計画が存在する。
だが、
人間が先に述べたような特性を持っている限り、自然と不正は起きる。
だからこそ、不正を防ぐための防波堤というか、仕組みが必要となる。
しかしこれもまた難しいのだ。。。(^_^;
(1)「家に帰るまでが遠足」
遠足の終わりに聞いたことあるよね、
「家に帰るまでが遠足ですよ!」
って。(^o^)
まぁこれを一般に解釈すれば、
「最後まで気を抜くな!」
ってことですよ。
でもね、
例えば昨今のトヨタグループの認証不正を見てると、この「最後まで気を抜くな!」という意識が弱いのではないかと感じるのだ。
つまり、
「認証取得までが開発ですよ!」
という意識を持ててないのではないか、と。
まだ認証取得していない段階で、
勝手に開発終了した気になってんじゃないの、と。
もう終わったと思ってるから、認証取得できず世に出せないなんてことをそもそも想定していない。
だから計画通りに終わらせようと思ったら、
不正をしてでも認証を取得するしかない。
今やそれが当たり前のように行われているのではないか、と。(-_-)
今一度、
「家を帰るまでが遠足ですよ!」
の基本に立ち返り、
「認証取得までが開発ですよ!」
という意識の統一が必要だと思う。
(2)「チェックリスト」だけでは無理
そうは言っても、開発は競争だ。
のんびりマイペースでやってる開発などない。
タイトな開発スケジュール、これは必然である。
そんな厳しい中でも、やるべきこと、守るべきことはきっちり果たさなければならない。
それなのに、
追い込まれると、人は不正をしてでもスケジュールを守ろうとしてしまう。
私はクルマの開発に携わったことはないが、あるモノの開発現場でエンジニアとして働いていたことがある。
その現場でも、
不正とまでは言わないが、設計担当者の確認不足による不備のせいで、工程が後戻りするという問題が頻繁に起きたことがある。
そこで導入されたのが「チェックリスト」だ。
各設計担当者が、最低限の確認として、そのチェックリストを使って自分の成果物をチェックする。
全てのチェック項目にチェックが入ってOKとなったら、次の工程に引き継ぐ。
というわけだ。
チェックリストを導入して、
しばらくは上手くいっていた。
しかし!
またしても以前に問題になった事と同様の不備が見つかり、工程が後戻りする問題が発生!
「おい!
これなくすためにチェックリスト導入したのに!
チェックどうなってんねん!」
となり、チェックリストを探してみたら、
ちゃんとチェックがついている。(^^;
そう、
つまり、
チェックしてないのに、
チェックリストにチェックをつけていたのである。
慣れてくると、
「そんなのいちいちチェックしなくても
分かってるし、ちゃんとやってるよ!」
みたいになってくるのだ。(^^;
チェックリストの各項目をいちいちチェックするのは、それはそれで結構な手間がかかるため、早く仕事を先に進めたい余り、チェックリストが形だけのものに成り下がってしまい、チェックしてないのにチェックをつけるという行為が横行してしまったのである。
監視する側の人間はチェックリストを信じているので、チェックリストにチェックが付いていれば、OKとして通してしまう。
そのため、
実際にチェックすることよりも、
「チェックのついたチェックリストを提出すること」
が優先されてしまうのだ。
これは言ってみれば、「チェックリストというものが作られたがゆえに、不正の種を作ってしまった」、と言うこともできる。
チェックリストでは、不正を防げないのである。(-_-)
笑ったのは、
その後に開かれた対策会議だ。
A氏:
「せっかくチェックリスト作っても、
チェックしてな意味ないやんか!
これやられたら、
一体どう対策したらええねん!」
B氏:
「チェック済みのチェックリストのチェックに
ウソがないかどうかを、
設計者以外の第三者がチェックして、
その第三者がチェックしたことを示す
チェックリストを作ったらどうですかね?」
(^o^;
そうつまり、
チェックリストをチェックするチェックリストを作る
というのだ。
もはや参加者全員、笑うしかなかった。(^o^)
もちろんその案は却下になったが。(^o^;
まぁそのマヌケなエピソードは、トヨタグループの認証不正に比べればぜんぜん大したことない話で、今となっては語り継がれるお笑いのトークネタにすぎない。
だが、
当時の私が関わっていた開発も含め、開発の現場というのは、常に「期限を死守せよ!」という強烈なプレッシャーがかかっている。
そのプレッシャーに追い込まれると、
人は不正をしてでも期限を守ろうとしてしまう。
それが人間の基本的特性であるという前提で、
対策を考えないといけないのだ。(-_-)
(3)人任せの限界
私のチェックリストのエピソードでも分かるように、人任せでは限界がある。
そもそも、
認証申請のための試験って、チェックリストのチェック項目通りに設計されてるかどうかをチェックする作業と同じようなモンだよね。
だから考えようによっては、
不正が発生して当然
とも思えるのだ。(^^;
だからこそ、私はこれをトヨタグループだけの問題とは思っていない。
バレてないだけで、程度の大小はあれど、どのメーカーでも多少の不正はやってるはずだとさえ思っている。
チェックを人の「良心」に任せてもダメで、何らかの機械的な仕組みがない限り、不正は発生する。
つまり、
そもそも測定結果を改ざんしたり、でっちあげるということが物理的に出来ないようにする「仕組み」が必要なのだ。
そのためには、いろんな事務的な作業を自動化しないといけないだけに、言うのは簡単だが、そう簡単に導入できるものではないだろう。
ま、
すぐに出来る対策があるとすれば、
「もし不正がバレたらヒドい目に遭う」
という、懲罰的なことで「脅し」をかける、
ぐらいじゃないだろうか。(^o^;
3.リコールも発表
不正による工場稼動停止だけでなく、
先日、下記のリコールが発表された。
●ヤリス、アクア、シエンタのリコール
https://toyota.jp/recall/2024/0131.html
(1)低レベルなリコール?
このリコールがなかなかレベルの低いリコールでして、前輪ロアアームのボールジョイント取付部に融雪剤が頻繁にかかると腐食して亀裂が生じることがあり、そのまま使用を続けると最悪の場合、ロアアームが破断し、ボールジョイントが脱落して走行不能になる恐れがあるという。
なぜこれを「低レベル」だと思うかと言うと、足回りなんだから、地域によっては融雪剤なんて頻繁にかかっても何ら不思議はないのだから、これまで当然、そういったことも考慮して品質を確保してきたはず。
なのに、
今さらなぜこんなことが問題になるのか?
と思うわけである。(^^;
もちろん、
何らかの施工不良や作業ミスがあったとかで、想定していた強度になっていないためリコールする、なんていうのはチョイチョイある話。
だが今回のは、どうも様子が違うのだ。
(2)コストダウンが原因?
トヨタの公式なリコール発表の文章に、
下記のような記述がある。
「使用環境に対する耐久性の検討が不十分なため、」
これはひょっとして、コストダウンするために、出来るだけギリギリの低品質を狙おうとしたところ、融雪剤による影響を考慮し忘れて、
「なんだ!
もっと安く作れるジャン!」
的な感じでコストダウンしたところ、発売後に不具合の報告を受けて、融雪剤の影響を考慮し忘れていたことに気付いた、
ということだろうか?
もしそうなら、
恐ろしく低レベルな話である。
リコール対象の車種は「ヤリス」「アクア」「シエンタ」ということで、利益率の低い安いクルマばかりなだけに、さらなるコストダウンへの過度なプレッシャーが、このような低レベルなミスを誘発してしまったのだろうか?
とにかく、
天下のトヨタ様としては、
このリコールは恥ずかしいよね。(^_^;
(3)「日々改善」も行き過ぎると・・・
トヨタ生産方式が掲げる思想の1つ、「日々改善」。
その「日々改善」により、徹底してムダを省いていくトヨタ生産方式だが、省き過ぎて後戻りが許されない状況に従業員を追い込んでしまったことが、不正の種を生むことにつながっているのなら、そろそろ見直すべき時かもしれない。
もちろん、
改善により実際に多くのムダが省かれてきた実績はとても素晴らしく、だからこそ多くの製造業から「お手本」とされているのだから、今回の不正をもって、トヨタ生産方式はダメだと言うつもりは全くない。
ただ、、、
これはトヨタに限らないけどさ、
改善も行き着く所まで行き着くと、
改善ネタがなくなるジャン。(^_^;
でも上は求めるんだよね、
さらなる改善を。(-_-;
「改善する所が無いはずはない。
ムダに気付いていないだけだ。」
みたいな。(^o^;
でも、
もうかなり改善されている状況で、その「もっと改善しろ!」のプレッシャーが強くなると、結局それがムリにつながる。
そして、不正をしてまで、トヨタ生産方式が掲げる「ジャスト・イン・タイム」を成立させようとしてしまう。
ここまで行ったら、
改善じゃなく「改悪」でしょうよ。(^_^;
認証不正だけでなく、低レベルなリコールの内容からも、そろそろ行き過ぎた改善によるムリが生じているように感じるんだよね。(-_-)
4.最後に
今回、天下のトヨタ様に対して随分とネガティブな論調の記事になってしまったが、別に私はトヨタが嫌いなわけではない。
ただ、ちょっと最近のトヨタグループ、ほころびが目立つなぁという気がして、この記事を書かせて頂いた次第だ。
私の身近な知り合いにもクルマ関係の仕事をしている人が複数人いるが、彼らはトヨタ車の品質の良さを認めている。
私は彼らからよく話を聞いていたので、手を抜いたらダメな所はちゃんと手を抜かずつくってるんだな、と感心していた。
まぁ、
私ごときが気付いてしまうような、
「手を抜いてほしくない所で手を抜く」
という傾向があるのは残念なところだが。(^o^;
とにかく、
コストダウンを徹底しても、「安全」に関わる部分は大切にしていると思っていただけに、ここ最近のトヨタに関連するニュースは残念に思っている。
テレビでは認証不正については大きく取り上げられ、リコールの件はほとんど報じられていなかったが、私としては認証不正よりも、むしろリコールのほうが内容的にはショックだ。
そんな大事な部分で「質」を落としちゃうのかよ、、、
と。(-_-)
トヨタには、これからの激動の自動車業界において、日本のリーダーとして他の自動車メーカーも巻き込んで引っ張っていってもらわないといけないと思っているので、一度立ち止まったこのタイミングで、ぜひお得意の「改善」で復活してもらいたいと思う。
コメント
クラウンスポーツの試乗を楽しみにしてます。
エクステリアは個人的に最高なんですが、内装がコストダウン重点で「クラウン」という名を使ってるのに質感が安っぽくて萎えてます…。
自分もそう思います、外観は良いなと思ってたんですが内装がチープですよね、尤もクラウンに限らずトヨタ車全般に言えることですが
辛口系おやじ(管理人)です。
> クラウンスポーツの試乗を楽しみにしてます。
クラウンシリーズは愛車候補にはなり得ないので、ディーラーでの試乗は予定していませんが、レンタカーに出現したら借りて乗ってみるつもりでいます。
が、
クラウンスポーツとか、レンタカーに採用されるかなぁ。。。(^_^;
> エクステリアは個人的に最高なんですが、
私は最高とまでは思いませんが、まぁクラウンシリーズの中ではもっともマシだと思います。
顔が、、、私の好みではなくて、なんか悪目立ちしてる感じがするんですよねぇ。(^_^;
> 内装がコストダウン重点で
> 「クラウン」という名を使ってるのに
> 質感が安っぽくて萎えてます…。
そりゃまぁ、新型クラウンシリーズではセダンだけがなんとか高級車の域に踏みとどまったものの、、長年かけてジワジワと格下げされてきた今のクラウンの基本的な立ち位置としては、もう高級車ではないですからね。(^_^;
もはや「憧れ」の対象になるクルマではないですから、内装を見て萎えるのも仕方ありません。(^_^;
辛口様
いつも楽しく拝見しております。
辛口と仰いながらもトヨタ殿に対する愛情のある記事でございました。
辛口様の人間味が伝わってまいります。
問題を起こしたのが、豊田自動織機殿やダイハツ殿などの関連会社であったことが大きな闇を感じました。
親会社からの強い圧力などがあったのではないかと心配しております。
トヨタ殿がどこまでご報告されるのかは存じ上げませんが、何故不正に至ったのかを突止めて根っこをカイゼンしなければ同じことを繰り返してしまうのではないかと察しております。
辛口系おやじ(管理人)です。
> 辛口と仰いながらもトヨタ殿に対する
> 愛情のある記事でございました。
> 辛口様の人間味が伝わってまいります。
ありがとうございます。
誉められすぎで、背中がムズ痒いです。(^o^;
> 問題を起こしたのが、
> 豊田自動織機殿やダイハツ殿などの
> 関連会社であったことが大きな闇を感じました。
しかも豊田自動織機なんて、トヨタの源流ですからね。(^_^;
今回の件もあって、改善って、あらためて難しいと思いますね。
過度なプレッシャーをかけると、改善してるように「見せかけて」いかさまするし、かと言ってノープレッシャーだと改善しようとしないし。
ちょうどいいさじ加減ってのが難しいんだと思います。(^_^;
> 親会社からの強い圧力などが
> あったのではないかと心配しております。
実際どれぐらい、トヨタが足突っ込んでるんでしょうね?
そのへんは私には分かりませんが、たとえ足を突っ込んでなかったとしても、トヨタが求めるレベルについていかないといけないわけで、そこにはどっちにしても「無言のプレッシャー」的なものが存在するのだろうと思います。(^^;
> 何故不正に至ったのかを突止めて
> 根っこをカイゼンしなければ
> 同じことを繰り返してしまうのではないかと
そうですね。
だからこそ、工場のラインを予定より延長して止めてでも、根本的な改善をしようとしているのだと思います。
今回の件はトヨタにとって完全にマイナスな出来事ですが、これをきっかけに本当の改善が進むのであれば、今後トヨタが他の自動車メーカーを引っ張っていくうえで、良い経験をしたとも言えるのではないかと思っています。(^_^)
こんな問題起こしても株価が下がらないところがすごいっすね
辛口系おやじ(管理人)です。
> こんな問題起こしても
> 株価が下がらないところがすごいっすね
下がってないんですか、それは知りませんでした。
新興系の株価は、しょーもないニュースでいちいち上がったり下がったりするけど、トヨタみたいな歴史のある巨大企業の株は、基本的に値動きがそれほど活発ではない印象があるので、まぁ今回の件ぐらいでは大した影響はないのかもしれませんね。
なんせトヨタは耐力がハンパないですから、今回の不正の影響ぐらいどうってことないですし。
ただ、
対応を間違えると、巨大企業だけに影響範囲も広いので、どう対応するかがとても大事だと思いますね。
そこをしくじると、いかにトヨタといえど大きな打撃を受けることになるでしょうし、それはトヨタも分かっているからこそ、今しっかりとした対応をしているところなのだろうと思います。
これを機に、こういった不正を防ぐためのお手本となるような対策を、トヨタには期待したいですね。(^_^)
天下のトヨタも日本企業の一つだったということですね。
ダイハツの時にも同じことを言わせてもらいましたが、昔はちゃんと守られてたポリシーがいろんな要因でだんだん重荷になって、それでもそれまでの流れを変えられないから見た目の品質だけはなんとか保つために内側で不正やパワハラが横行するという、日本企業お約束の流れですね。
世界のトヨタといえど抗うことはできなかったということでしょうか。
辛口系おやじ(管理人)です。
> 昔はちゃんと守られてたポリシーが
> いろんな要因でだんだん重荷になって、
> それでもそれまでの流れを変えられないから
> 見た目の品質だけはなんとか保つために
> 内側で不正やパワハラが横行するという、
> 日本企業お約束の流れですね。
「昔」にも段階があって、昭和と平成ではかなり違いますけどね。(^o^)
私なんかは平成の初期に就職してますので、ちょうどパソコンも一気に普及し始めて、仕事も昭和型のやり方から平成型にどんどん変わっていく、そんな時代でした。
そこで感じていたのは、何かと何でもかんでも細かい取り決めが増えて、それに伴う「書類」が増えていった、ということですね。
ISO9001の取得あたりから、何かおかしかったです。
監査の際に、所定の書類さえ揃ってればOKなんですよ、結局。(^^;
たとえそれが「でっちあげ」だろうがなんだろうが。(^o^;
まぁ今回の不正の件とはまた異なる話ではあるんですけど、結局、
・でっちあげだろうがなんだろうが、書類が揃っていればいい
・でっちあげだろうがなんだろうが、数字が規定の範囲に収まっていればいい
という意味では、似た性質の話ではないかと思います。
昭和の頃はどうだったのか、私には分かりません。
平成初期の雰囲気から察するに、
「それまでは個人の経験や勘とか責任感に任せていたけど、それだとオーバークオリティになったり、担当者によって品質にバラつきが出てしまう」
それを改善しようとして、いろいろと取り決めを作って、担当者が変わっても一定以上の品質を確実に確保するために、平成型のやり方に変わっていったのかな、と推測しています。
どの時代のやり方にも、一長一短があると思いますが、さて、令和ではどう変わっていくのかな。(^_^)
自分は内部にいますが、理由は簡単で納期が昔よりも短くなった事が大きいですね。
自動車の開発期間と言えば、昔は3年が基準でしたが、今は1年になりました。
理由は中韓メーカーがその位の開発期間でやって来るからです。
非常に短い期間での開発が必要になりましたが、仕事の工程はあまり変わらないので、基本一発勝負になり、微妙には足りない箇所は一旦誤魔化し後で帳尻を合わせる事が常態化しています。
まぁ帳尻合わせは昔からあったのですが、開発期間の短縮と共に件数が増えてきたので、それが今回バレた感じですね。
まぁ仕方ないとは思っています。世界で生き残る為ですから、いつまでも町工場みたいに、出来ません、連呼はしてられないです。
辛口系おやじ(管理人)です。
> 自分は内部にいますが、
> 理由は簡単で納期が昔よりも
> 短くなった事が大きいですね。
フルモデルチェンジのサイクル自体は昔より長くなっている傾向があるのに、開発期間は短くなってるんですね。
しょーもない改良(改悪も含む)とかコストダウンを間にチョイチョイ挟むのが、結構な重荷になってるんですかね? (^_^;
> 非常に短い期間での開発が必要になりましたが、
> 仕事の工程はあまり変わらないので、基本一発勝負になり、
> 微妙には足りない箇所は一旦誤魔化し
> 後で帳尻を合わせる事が常態化しています。
開発スケジュールが厳しすぎると、どうしてもそうなってきますよね。
まだ誤魔化してどうにかなるレベルの話であればマシですが、常態化してしまうと、そうはいかない時も出てくるでしょうね。
> まぁ帳尻合わせは昔からあったのですが、
> 開発期間の短縮と共に件数が増えてきたので、
> それが今回バレた感じですね。
やはりここは一度立ち止まって、基本に立ち返って全体を見直す時期に来ているということなんだろうと思います。
> まぁ仕方ないとは思っています。
現場の従業員からすれば、
「こんな体制でやってたらこうなっても仕方ないやろ!」
という気持ちだろうと思います。(^o^;
ただ、起きたことは仕方がないけど、そのまま放置することは出来ない。
トヨタが今後の世界との戦いに向けて体制を整えるためには、むしろ今回のような問題が起きたことは必然であると同時に、ある意味ではラッキーなことだったのかもしれません。
> 世界で生き残る為ですから、
> いつまでも町工場みたいに、
> 出来ません、連呼はしてられないです。
トヨタには日本のリーダーとして、先頭に立って引っ張ってもらわないといけないですし、出来ませんでは済まない立場ですからね。(^o^;
まぁでも、守るべきことを守らずして「出来たフリ」をするのは絶対にやってはいけないことなので、これを機にお手本となるような抜本的改革をしてもらいたいです。(^_^)
こんにちは。横から失礼します。
> (フルモデルチェンジのサイクル自体は昔より長くなっているのに)自動車の開発期間と言えば、昔は3年が基準でしたが、今は1年になりました。
ここが良く分かりません。普通に考えれば、開発期間も長くなったと思いますが。
辛口系おやじ(管理人)です。
>> (フルモデルチェンジのサイクル自体は
>> 昔より長くなっているのに)
>> 自動車の開発期間と言えば、
>> 昔は3年が基準でしたが、今は1年になりました。
>
> ここが良く分かりません。
> 普通に考えれば、
> 開発期間も長くなったと思いますが。
私も最初そう思ったのですが、新型車の開発の最初から最後までが1年で終わるわけはないので、恐らく、分担されている開発工程のうちの担当部分の開発期間であろうと解釈したのですが、違いますかね?
いろんな部署で、それぞれの専門分野を分担している開発チームがあって、それぞれが連携し合いながら進めていってガッチャンコするイメージですけど、担当している部分によって、開発の前半で忙しいチームと中盤で忙しいチームと終盤で忙しいチームがあるんだろうと、勝手に推測しています。(^^;
単純に考えて、昔より装備も複雑になって高度化してきてますし、トータルの開発期間は昔よりかかるようになってるんじゃないですかね?
実際、フルモデルチェンジのサイクルは延びている傾向がありますし。
よく分からないのは、モデルチェンジの間で挟む、しょーもない改良(改悪)とか、まともな改良とか、マイナーチェンジとかの開発期間って、どれぐらいの負荷なのか、ってところですね。
ちょっとした改良でも、改良する箇所によってはいろんな検証が必要になるかもしれないし、改良の内容によって開発期間の長さはピンキリで、えらい差があるようにも思いますし。(^^;
そういう改良に、人手がどれくらい割り当てられるのかもよく分かりません。
その割り当ての程度によっちゃあ、フルモデルチェンジの開発期間にも影響が出そうですしね。