先日、スバルの不正検査に関して、新たなニュースが報じられた。
燃費・排ガス測定の改ざんはすでに知られた不正だったが、今回新たに発覚した不正は、ブレーキとステアリングに関する検査の不正。
不謹慎な話で申し訳ないのだが、この不正の内容がなかなか、いや、ヒジョーに面白い!(^o^)
スバルと言えば、「アイサイト」でクルマ業界に自動ブレーキの普及をもたらし、インプレッサでは歩行者保護用のエアバッグまで搭載するなど、「安心・安全」を売りにしている自動車メーカーだ。
にもかかわらず、ブレーキとステアリングという、安全の超基本的な箇所での不正検査が発覚したのだから、スバルの幹部にしてみれば血の気の引くような話だろう。
「誰もが安心して運転できるクルマ」
を追求し続けるというスバル。
そんなスバルの不正検査について、私なりにコメントさせて頂くとしよう。(^_^)
目次
ブレーキの不正検査
ブレーキの制動力を検査する際、本来はブレーキペダルだけを踏まないといけないが、ハンドブレーキも同時に引いていたという。
逆にパーキングブレーキの検査をする際は、本来はハンドブレーキだけを引くべきだが、ブレーキペダルも踏んでいたという。
普通にブレーキかけてOKになるなら、こんなことしないだろう。
要するに、ブレーキを検査してみたけど、ちょっと制動力が足りないな。じゃあちょっとハンドブレーキも引いてやるか。よしイケた。はいOK! (^_^)v
みたいな感じなのだろう。
この不正検査、皆さんはどう思われるだろうか?
私は正直、このニュースを聞いたとき、思わず笑ってしまった。
だって、その不正検査をやっているところを想像すると、まるでドリフターズのコントにでも出てきそうな光景じゃないか。(^o^)
いや、ドリフターズのコントのほうがまだマシかもしれない。
志村(フットブレーキを踏む担当)と加藤(ハンドブレーキを引く担当)が、2人で協力して不正検査をやっていても、すぐに長さん(いかりや長介)に突っ込まれるからだ。(^o^)
しかし、当然ながら、スバルの不正検査の現場には、いかりや長介はいない。
誰から突っ込まれるでもなく、不正は不正のまま、「検査OK」というデタラメなお墨付きが与えられて、無事(?)クルマは出荷されていくのだ。
ステアリングの不正検査
ハンドルの操舵角度を検査する際には、本来はタイヤを直進の状態にしてから検査すべきところだが、左右にわずかに切ってから検査を始めるなどしていたという。
普通にハンドル切ってOKになるなら、こんなことしないだろう。
要するに、ステアリングの検査をしてみたけど、ちょっとハンドルの舵角に対してタイヤの動く角度が足りないな。じゃあちょっと最初から曲げといてやるか。よしイケた。はいOK! (^_^)v
みたいな感じなのだろう。
今回の不正に関する私の見解
今回発覚したスバルの不正検査の内容は、面白いけど、笑い事じゃない。
なぜこんなことになってしまうのか?
何が問題なのか?
私の勝手な見解を以下で述べさせて頂く。
安全に対する意識が末端まで届いていない
制動力が足りなければハンドブレーキを引き、操舵角度が足りなければ最初から少しハンドルを切っておく。
つまり、本当はNGでもムリヤリOKにしてしまうのだから、
「こんな検査やる意味あるの?」
と思ってしまう。
しかし、やる意味は一応あるのだろう。
というのも、検査員だって、
「いくらなんでもここまでブレーキの効きが悪かったらヤバいだろう」
と感じるほど制動力が弱ければ、さすがにハンドブレーキを強く引いてまでしてOKにはしないだろうと思うからだ。
スバルも、不正はすべて「法律で定める保安基準は満たしている」と言っているようだし。
つまり、事故につながりかねないような、大きな問題を見つけるための検査としては意味があるのだが、言われなきゃわからないような程度の基準値違反に関しては、ムリヤリOKにされてしまっている、ということかな、と。
じゃあ別に大した話じゃないのかと言えば、全くそんなことはない。
大したことないどころか、これはかなり大きな問題だ。
特にスバルというメーカーは、アイサイトをはじめ、「安心・安全」を大事にしているメーカーであることを主張してきた。
そのスバルが、安全の基本中の基本ともいうべき装置、ブレーキとステアリングという箇所での検査で不正をしていたというのは、なおさらダメージがデカい。
私の手元にある「新型インプレッサのすべて」の開発ストーリーを読むと、
「スバルは安全で売るブランドという意識が営業を含めて全社的に浸透したことは事実です」
と書かれているが、浸透していたらこんな検査をするだろうか?
するわけないよね。
まったくもって、勘違い、思い込みも甚だしい。
幹部や開発の人間がどう思ってるか知らないが、少なくとも、最後に検査をして製品を送り出す末端部分の担当者(検査員)までは浸透していないことは確実だ。
「問題なしで当たり前」が、NGをOKに変えてしまう
なぜこんな不正をしてしまうのか。
そこはやはり、検査はOKになるのが当たり前、と思われてしまっているからではないだろうか。
これって結構ツラいと思う。
だって、検査してOKでも誉められるわけでもない。それが当たり前だから。
逆に、「NGになりました。対策して検査やり直しです。検査工程が遅延します。○○日までに予定の台数が出荷できません。」となったらどうなるだろう。
メーカーとディーラーの関係については私は詳しく知らないが、出荷が遅れそうだとなれば、客に納車日を伝えているディーラーの営業からは「何とか間に合わせてほしい!」という強い要望が入るかもしれない。
スバルが公表した第三者委員会の報告書では、不正の主因として、
「職責より社内力学や営業的観点からの忖度(そんたく)や配慮を重視」
という社内風土を挙げているという。
営業的観点からの忖度というのは、結局そういうことじゃないのだろうか?
「NGにしてしまうと間に合わなくなる。これぐらいのNGだったら別に実際には大きな問題は無いし、ちょっと小細工してOKにしてしまえ!」
というような検査のやり方が、いつの間にか横行してしまっていたのではないか?
実際、検査は大方はOKなのだろう。
だがそれだけに、検査OKありきで予定を組んでしまうのが当たり前になり、それが結果的には、わずかなNGをムリヤリOKにしてしまうことにつながっているのではないかと。。。(-_-)
この状況で「この手紙」が届く面白さ!
不正検査のニュースが流れて間もなく、私のインプレッサ G4が納車となった。
そして数日後、こんな手紙が私の自宅に届いた。
いきなり冒頭から、
「スバルの車作りは、『走る・曲がる・止まる』というクルマの基本性能を徹底的に磨き上げ、・・・」
とある。
不正発覚のこのタイミングで、この強気な文言!
思わず笑ってしまった。(^O^)
「どこがやねん!曲がらんクルマも曲がることにしてもーてるし、止まらんクルマも止まることにしてもーてるやんけ!」
ってね。(^o^)
いやー、面白い!
たぶんお決まり的な業務の流れとして送られている手紙だとは思うのだが、笑いを取ろうとしてワザとやってるんじゃないかと思うぐらい面白い。(^o^)
検査員はプライドを持て!
営業的忖度だか何だか知らないが、検査員はもっと高いプライドを持ってほしい。
「俺がOKって言って通したからには、それは間違いなく厳しい基準をクリアした製品だ!」
と、胸を張って言える。そんな仕事をしてほしい。
自分の仕事が、安全を担保する最後の砦であり、極めて重要な仕事なのだという認識を、あらためて持って欲しい。
そして幹部社員は、検査員たちがそういったプライドを貫けるよう、環境を整備してあげてほしい。
それが出来ない限り、どんなに「管理」を厳重にしたところで、必ずどこかに「ほころび」が出てくるはずだ。
アイサイトで一世を風靡したスバルだが、他社も同様の装備で追従し、開発競争は激しい。
「付加価値」で差を付ける事ばかり考えるあまり、基本がおろそかになっているのでは?と言われても仕方がないような今回の不正検査。
重要度のプライオリティを、あらためて見直して頂きたいと思う。
コメント
ホワイトカラーとブルーカラーの深い溝ってやつでしょうか。
末端の職員を律する難しさってのは、クルマに限らずどんな業界にもつきものですね。
「良いモノを届けたい」みたいな訓示が通用するのは、ある程度の余裕あってこそ。
最末端の人間はそんなの屁でもないし、意識を徹底したところで反発しかされない。
人生観が根本的に違うし、そもそも日本人ですらないことも今は多いわけで。
衣食足りて礼節を知るっていうか、意識を説く前にまず環境整備でしょうね。
スバルって良くも悪くも中小企業的な泥臭いイメージだったんですが、ここ数年でブランドイメージが急騰して、現場の意識が追い付かず上すべりな感じになってるのかも。
自分もスバル車オーナーとしてそれなりに気にはなりますが、正直安全とかのキャッチコピーなんて初めから話半分に聞いてるのでそれほど興味もない感じです。
辛口系おやじ(管理人)です。
検査の現場を見たことがないので、あまり正確なイメージが沸かないのですが、「新型インプレッサのすべて」をあらためて読み返してみても、検査工程に携わる人たちの話が全く出てこないので、そこに携わる人たちの意識や業務に対する姿勢は知り得ず、気になるところです。
開発はうまくいかないことだらけで課題の連続、それを乗り越えて製品化した話は華があって取り上げやすいのはわかりますが、検査まで含めての開発だと思いますし、もっとスポットを当てて欲しいと思うんですがねぇ。。。(-_-)
自分も製造業の人間です。このニュースを聞いたときに感じたのは、開発設計が甘いのかも、と思いました。もし不正が日常的に起きていたとすると、そもそも合格ギリギリの設計だったのではないでしょうか? トヨタ式で徹底したコストダウンの結果そうなったのか、開発設計の能力が低いからそうなったのか、分かりませんが。。。製造現場だけの責任と決めつけるのはどうかなと思いました。あ、自分は製造担当ではなく開発設計担当です。
辛口系おやじ(管理人)です。
うーーーん、、、設計に問題があるのだとしても、やはり今回の件では検査工程の不正を擁護するのは難しいのかな、と。
例えば設計がギリギリなのが問題なのだとしたら、恐らく検査での良品率は明らかに下がるはずで、それならそれで検査側から設計側に「問題あり」を伝えるなど、何らかのフィードバックが必要だと思います。
それをせずに、不正検査でムリヤリOKにすることで切り抜け続けていたのだとしたら、それはもはや検査の意味をなしていません。
まぁいろんなケースがあるでしょうから、今回の件の問題の根がどこにあるのかは、報道されている内容だけでは正確に判断できないとは思うんですけどね。(^_^;
ただはっきりと言えるのは、検査は決められた方法で検査しなければ意味がなく、その方法から逸脱したやり方で検査を行っていた行為に対しては、いかなる理由があっても擁護はできないということです。
しかしそういった行為を生む要因がどこにあったのかについては検証が必要で、そこをはっきりさせた上での改善が必要であることは言うまでもありません。
人間にやらせる以上こういう問題は出てきますよね。
個人的には逆に検査員から資格も手当も取り上げて、完全自動化するほうが良いのではないかと思います。
現状安全を検査するための検査員が、検査をごまかすために利用されているケースが目につくので。
辛口系おやじ(管理人)です。
まぁ自動化はどんどん進んでいくとは思いますけどね。
今回のような不正検査の話を聞くと、「国交省が定めた制度に基づく検査員が検査してますよ」という体裁を整えるためだけに検査員は存在してるのか?と言われても仕方がないような話だと思います。
なので、おっしゃる通り、ただ「ちゃんと検査してますよ!」という体制を見せかけているだけで、「実際には検査を誤魔化すために検査員による検査が利用されてるんだろ?」と思う人がいてもおかしくないですね。
それぐらい、今回の不正検査は論外な行為をしていると思います。
ただ真面目に仕事してる検査員にしてみれば、そんな風に思われるのは心外であり、プライドを傷つけられる話だと思います。
彼らの心情を考えると気の毒な話だなぁと思いますね。。。(-_-)
以前から、スバル車はハンドルセンターが
合ってないという噂をよく耳にしていましたが…今回の不正検査のニュースを見て合点がいきました。
車の出来だとか安全性をやたらアピールするクセに、裏ではこういった不正をしていると思うと、他にも色々と手を抜いてるトコとかかるのかも?とか勘ぐってしまいとても
スバル車に乗ろうとは思えませんね!
スバルとよく比較されるライバルのマツダででは、こういった事例を聞いた事ありませんし…
マツダは、安全性や車のレベルはスバルと
同等、(車によっては上)なのに必要以上に
アピールしないあたりは職人気質なかんじで好感が持てますね。
個人的には、国産メーカーではやはりマツダが1番だと思います。
メーカーの信用度・デザイン・車の出来、
バランスが取れてて良いと思います。
辛口系おやじ(管理人)です。
スバルはアイサイトを軸に、「安全」を強くアピール。
しかもインプレッサでは、歩行者保護用のエアバッグまでも全グレードに標準装備。
私の手元にある「新型インプレッサのすべて」に載っている開発ストーリーを読むと、
「歩行者保護エアバッグは法規上で必要なものではありませんが、我々開発の人間に、安全のためにつくったものをオプションにする発想はそもそもありません。」
と書かれています。
不正検査が明るみに出た今となっては、「どの口がゆーとんねん!」という状況ですが。(^o^)
だって、そこまで安全へのこだわりを熱く語り、一歩先を行く安全装備を全グレードに標準装備しておきながらですよ、安全の基本中の基本であるブレーキやステアリングの検査でデタラメなことをやっていたわけですからね。
これはもう、どんな批判を受けても文句は言えませんよ。謙虚に批判を受け止めるしかないでしょう。
なので、おっしゃるように、「スバル車には乗りたくない!」という人が増えてもおかしくないです。
ってゆーか、あのニュースを聞けば、むしろそう思うのが普通でしょう。(^o^;
もっと言えば、そう思う人が増えてほしい。
そして、今回の不正検査をきっかけに、売上激減という事態に陥り、それが今後のスバルにとって良いクスリになればいいな、と思ってたりします。(^^;
しかし一方で、私のインプレッサに対する評価は、このたびの不正検査のニュースを聞いたところで、一切変わりありません。
ちゃんと正しい方法に基づいて検査され、不正なく出荷されたインプレッサは、その価格からは考えられないほど良く出来たクルマです。
ただ、どんなに良いモノを開発したって、検査工程まで含めて安全や品質に対する高い意識が浸透していなければ、顧客の信頼を勝ち取る(売上を伸ばす)ことはできないのだということを、スバルにはここらでぜひ思い知って頂いて、襟を正してもらいたいところです。
マツダがお気に入りのご様子ですが、確かにスカイアクティブ以降のマツダ車は劇的に良くなりましたし、私も近年のマツダはすごく良いと思います。
改良ペースも早いですし、他車種への展開も積極的です。
良いモノが出来たらそれを出し惜しみせず、どんどん採用していく姿勢、非常に素晴らしいと思いますね。(^_^)
スバルに関しては今に始まった事ではありません。むしろ私は、「バレなければ良品」の精神で未だにそんなことやっているのと思いました。
http://takaginotamago.com/favorite/subaru-leone/
もう風化されつつありますが、1984年に発覚したオールニューレオーネの運輸省検査時の重量不正で懲りたはずなのに、伝統的に不正が受け継がれている体質に車メーカーとしての資質が問われます。
どんな言葉を並べても美辞麗句にしか聞こえず説得力が全くありません。
使用には問題ないレベルと言い訳で逃れようとしますが、メーカーを信頼して仕入れる販売店、そしてその販売から購入するユーザーがいつも割を食う構図です。
辛口系おやじ(管理人)です。
レオーネ!懐かしい車名ですねぇ。
確か、高砂殿で結婚式を挙げたら、抽選でもらえるクルマでしたよね、レオーネって。(^o^)
しかし、そんな古い時代の不正の伝統が今に受け継がれているのかどうかについては、私にはよく分かりませんね。
ってゆーか、そんな時代から今に至るまで、しっかりと不正の伝統が継承されてるぐらい「きっちり」してるなら、むしろ大したモンだと思いますし、それだけきっちりしてたら、そもそも不正なんかしてないと思います。(^o^;
ただ私が思うに、品質や安全性を守ることに対して何の信念も持たずに、さっさと仕事を片付ける(不正をしてでも早く検査を終わらせる)ことしか考えてないクズみたいな検査員が少なからずいることだけは確かではないか、と思いますね。
検査員としての適性を著しく欠いていると思うので、関わった連中は即刻クビにするぐらいの姿勢を見せてほしいところです。本当に安全にこだわるのならね。
「安全」をアピールして売ってきたメーカーだけに、その安全に対する意識の徹底すらされてなかったというのは、極めて重大な信用問題ですよ。
そもそも今回判明した不正も、調査の多くが聞き取りに頼っている状態で、不正の全容は解明できなかったとされているのですから、まだまだ氷山の一角かもしれないわけです。
そんな状態のクセに、「法律で定める保安基準は満たしている」などと言われても、それがどこまで信用できるのかと、正直思いますね。
「アンタがそう思ってても、どこかで誰かがとんでもないデタラメな仕事をして、それを隠し通してるかもしれんやん!」
って言いたくなります。(^o^)
でもまぁとりあえず、私に納車された車両は問題なさそう(私が運転してそう判断した)なので、私は別にいいですけどね。(^^)
ほんと、ごめんなさいね、自己中で。でも人間って、そんなモンでしょ。(^^;
こういう企業体質がわかっちゃうと、
どんなに良い車を造っていたとしても、
スバル車を買う気が失せてしまいます。
安い買い物じゃないですから…
そんな博打みたいな買い物はしたくないです。
今回の不正検査も氷山の一角でなければいいのですが。
辛口系おやじ(管理人)です。
スバル車を買う気が失せるという反応は、非常に正常な反応だと思います。
多くの消費者がそのように反応することを望みます。
今回の不正発覚後、明らかに売り上げが落ちてこそ、メーカーにとって良いお仕置きになると思いますからね。
ちなみに、氷山の一角でなければいいのですが・・・とのことですが、私個人的には、残念ながら氷山の一角だと思っています。(-_-)