先日、ワールドカーオブザイヤーが発表されたことは皆さんすでにご存知だろう。
あまりにも衝撃的な結末。(-_-)
それだけに、すぐにでも記事を書いてアップしたかったのだが、まったく金にならない仕事や、離れて暮らす母がガンの疑いで検査入院するなど、悠長に「STAY HOME!」などと言ってられない状況で、記事を書くのが遅くなってしまった。(^^;
ちなみに、
衝撃的な結末というのは、
起亜「テルライド」
が、ワールドカーオブザイヤーに輝いたことだ。。。(-_-)
●2020年ワールド・カー・オブ・ザ・イヤーは2台のマツダ車を退けて起亜のミッドサイズSUV「テルライド」が受賞!
https://motor-fan.jp/article/10014337
起亜は韓国の自動車メーカー。
韓国車がワールドカーオブザイヤーを受賞するのは、今回が初めてだ。
私にとって、韓国車ごとき・・・、失礼、(^o^;
韓国車がワールドカーオブザイヤーに選ばれるなどというのは意外すぎる結末であり、正直、心のどこかで韓国車をバカにしてきた私としては、この結果に対し何らかのコメントをせねばなるまい。(-_-)
というわけで、
この結果に対する私なりの考察や思ったことを、以下で率直に語らせて頂くとしよう。(-_-)
1.マツダの2車種が大健闘!
今回のワールドカーオブザイヤー、ファイナリストは下記の10台。
・起亜「テルライド」
・起亜「ソウルEV」
・マツダ「マツダ3」
・マツダ「CX-30」
・ヒュンダイ「ソナタ」
・ランドローバー「レンジローバー イヴォーク」
・メルセデスベンツ「CLA」
・メルセデスベンツ「GLB」
・フォルクスワーゲン「ゴルフ」
・フォルクスワーゲン「Tクロス」
この中から、最後まで選考に残ったファイナリストTOP3が、
・起亜「テルライド」
・マツダ「マツダ3」
・マツダ「CX-30」
だった。
つまり、マツダは2頭立て、、、失礼、ファイナリスト入りした2車種がどちらもTOP3入りを果たしたわけで、この時点ですでに大健闘と言っていいだろう。
TOP3にマツダ車が2車種。
しかも、もう1台の相手は韓国車(テルライド)ということで、正直なところ、その時点で私は、
「今回のワールドカーオブザイヤーは
もう日本車がもらったも同然や! (^o^)
問題は、マツダ3とCX-30、
どっちが獲るかやな! (^_^)」
と思っていたのだ。(^^;
だって、
過去に韓国車は受賞歴がない。
近年の受賞車を紹介すると、
2013年 フォルクスワーゲン「ゴルフⅦ」
2014年 アウディ「A3」
2015年 メルセデス・ベンツ「Cクラス」
2016年 マツダ「ロードスター」
2017年 ジャガー「F-PACE」
2018年 ボルボ「XC60」
2019年 ジャガー「I-PACE」
ということで、この流れで韓国車など、入ってこようはずもない。
そう思っていたわけだ。(^^;
しかし、結果は先述した通り。
起亜「テルライド」がワールドカーオブザイヤー受賞。
マツダ車は健闘むなしく、まさかの韓国車に敗北という屈辱を味わうこととなった。(-_-)
2.マツダ車はなぜ敗北したのか?
TOP3に2車種が選ばれたにもかかわらず、ワールドカーオブザイヤーの座を逃してしまったマツダ車。
その敗因は何なのか?
私が思うに、
「完成度とインパクト」
このへんが不足していたのではないか、と。(-_-)
(1)マツダ3の敗因
マツダ3に関して言えば、やはり「スカイアクティブX(SKYACTIV-X)」。
これに対する期待が大きすぎたこともあって、実際に出てきた時に、多くの人が、
「期待していたよりも大したことなかった、しかも価格があまりにも高い!」
と感じたのではないだろうか?
こうなると、
マツダ3 = スカイアクティブX(SKYACTIV-X)の初採用
ということで、そこが注目されていたマツダ3だけに、意外とショボかったSKYACTIV-Xのイメージが、マツダ3のイメージにもマイナスに作用した面は否めないのではないか?
と思うのだ。(-_-)
かと言って、じゃあ、SKYACTIV-X以外のパワートレインを搭載したグレードに、何か大きなインパクトがあったかと言うと、それも薄い。
それどころか、私が試乗記でも書いたように、足回り(タイヤ含め)の完成度という点で、恐らく評価が大きく分かれてしまうような完成度にしか至っていなかったという部分。
そこもまた、勝ちきれなかった要因の1つかもしれない。(-_-)
・マツダ3のスカイアクティブXに試乗したよ!
・マツダ3の試乗動画を撮ってきた
・【試乗記】 マツダ MAZDA3 ファストバック 20S PROACTIVE Touring Selection
(2)CX-30の敗因
では「CX-30」はどうか。
これもやはり、マツダ3の呪縛から逃れられない運命にある。
それは、CX-30のベースはマツダ3であり、「マツダ3のSUV版」というポジションを逸脱するようなものではないからだ。
そのため、賞を選ぶ側の心理からすれば、マツダ3が受賞の域に達しないのであればCX-30にも賞を与えにくいという側面があるのかもしれない。
だって、CX-30を選ぶならば、
「マツダ3に対して、CX-30はどこが優れていたのか?」
という問いに答えなければ、いや、
「答えられなければ」ならないからだ。
だが、CX-30に試乗したところで、採用されているパワートレインもマツダ3と同様だし、マツダ3と比較して明確にアドバンテージを感じるほど、インパクトのある部分を見つけることは難しい。
そうなると、やはり、マツダ3を選ばないのであれば、セット、というわけじゃないけど、CX-30も選ぶわけにはいかない、ということになってしまうのかな、と。(-_-)
3.ヒュンダイではなく起亜!?
マツダの敗北に落胆するばかりではなく、ここはひとつ、スポーツマンシップ、ではないけれど、勝者の起亜「テルライド」にスポットを当ててみることにしよう。(^^;
たびたびの失礼な発言で申し訳ないが、正直、私は韓国車を見下していた部分があった。(-_-)
というのも、古い話にはなるのだが、かつて(2002年)試乗した、
ヒュンダイ XG300L
これがあまりにもヒドい、まさに、
低レベルすぎる(自称)高級車
だったからだ。
あれから月日は流れ、世界における韓国車の評価が徐々に上がってきていることは、自動車関連ニュースを見て知っていたつもりだったのだが、それにしても、韓国車のイメージを牽引しているメーカーといえば「ヒュンダイ」だったはず。
正直、ちょっと前までは、「起亜」なんていうメーカーは知らなかった。(^_^;
まぁここ数年ぐらいじゃないかな、チョイチョイ名前を目にするようになったのは。
それがどうだ。
韓国車初のワールドカーオブザイヤー受賞。
韓国車が賞を獲ったことも驚きだったが、韓国車がこの賞を獲るとしたらまず「ヒュンダイ」だろうと思っていた私。
それだけに、賞を獲ったのが「起亜」だったというのは、まさに輪をかけて衝撃だったのだ。(^_^;
しかし、
今回受賞した起亜の「テルライド」。
単なるラッキーパンチとは言えないようだ。
下記のようなネット記事を見つけた。
https://forbesjapan.com/articles/detail/33701
なんせ日本に進出してないので私には評価の下しようがないのだが、上記の参考記事によれば、
「デザイン性、走り、乗り心地、質感、安全性、高級感、そして何よりもコストパフォーマンスの総合的な点数はどの他の候補車より優れていた」
とのことだ。
クルマそのものの出来に関しては記事に書かれていることを鵜呑みにするつもりはないのだが、少なくとも「コスパ」を考慮すれば、世界の自動車メーカーの名だたる車種と比較できるレベルにまで達していることは確かなのだろう。
あなどれない韓国車メーカー「起亜」。
そんなにいいのならぜひ日本にも進出して頂きたいところだが、、、モノの出来栄え以前の問題として、日本ではイメージ云々の問題があったりして難しいんだろうなぁ。(^_^;
4.マツダ3はデザイン賞を受賞!
ワールドカーオブザイヤーの座は奪われたものの、
「ワールドカーデザインオブザイヤー」
つまりデザインに関する賞は、マツダ3が獲得した。(^_^)
まぁこれは納得やね。
カッコいいからね、マツダ3のファストバック。
街中で走ってるのを見かけると、やっぱり視線を奪われるというか、あのフォルムのバランスと抑揚は本当にカッコいいと思うね。
相変わらず日本のナンバープレートは残念なポイントだけど、あれ、海外のナンバープレートだったら、やっぱり無敵にカッコよく見えると思うんだよね。(^^;
それだけに、「ワールドカーデザインオブザイヤー」の受賞、これはもう必然と言うしかない。(^o^)
5.あとがき
ついに韓国車が「ワールドカーオブザイヤー」を受賞する時代になってしまった。
日本車もますます頑張ってもらわないといけないが、私の試乗記での評価の傾向を見ても感じられるように、どうも近年の日本車は失速気味だ。(-_-)
軽も含めてどんどん高くなってる日本車だが、クルマとしての実力にインパクトが無ければ、いずれはコスパで上回る韓国車に完全敗北する日が来てしまうかもしれない。
いや、今回のワールドカーオブザイヤーのニュースは、もうその段階に突入し始めていることを告げる警鐘なのかもしれない。
頑張れ!日本車メーカー! (-_-)
コメント
とっくにトヨタ以外のメーカーは劣勢ですけどね
辛口系おやじ(管理人)です。
そう言えば、そのトヨタは意外にも今回のファイナリスト10台にいないですね?(^_^;
確かに近年のトヨタ車は、以前の停滞期に比べれば格段に良くなってきてますから、ワールドカーオブザイヤー受賞も近い気がします。(^_^)
過去の受賞車を見ると、トヨタは「レクサス」としての受賞歴はあるものの、トヨタ車の受賞車がまだ無いみたいなんですよね。
「グリーンカー」の部門賞は獲ってるんですが。(^^;
でもこれからは単に環境うんぬんでの評価だけでなく、クルマとしての本質的な楽しさの部分でも評価されて、ぜひともワールドカーオブザイヤーを受賞してもらいたいですね。(^_^)
近年では日本でしか作れないという物はないと言っても良いと思います。日本はもう物づくりにおいて特別高いレベルにある訳ではないというのが現実です。作るものによっては他国で研究開発が進み抜かれた物も多数あります。
辛口系おやじ(管理人)です。
「ものづくり」という点で、日本は確かに急速に力が弱ってきていると感じます。
一部にはまだ「日本製でなければ!」というモノもあるようですが、それも後継者不足が懸念されてたりしてね。(^o^;
半導体も、私が学生の頃は花形産業でしたが、今や半導体産業における日本の存在感は薄いですし。。。(-_-;
そもそも「形あるモノ」を相手にする分野に進みたがる若い人が、どんどん減っていると感じます。
そうですねぇ、Windowsを搭載したDOS/Vパソコンが一般に広まりだした頃ぐらいからですかねぇ、世の中に「ソフト重視」の雰囲気が漂いだして、エンジニア志望者の多くがソフト系に集中し始めたのは。
結局エンドユーザーにもてはやされるのって、「モノそのもの」ではなくて、そのモノを使って「何ができるか」というソフトの部分であることが多いので、みんなそっちをやりたがるんですよね。(^_^;
でも、そのソフトが生きるのもハードあってこそであり、そのハードを生み出す生産技術があってこそですからね。
どうも今の日本はその部分が軽視されがちのように感じます。
このままでは、「モノ」をつくれない国になってしまうのも時間の問題、かな。(-_-)
物としてのレベルも相当高いですが、韓国車メーカーはマーケティングも上手いですよね。
有名どころのデザイナーやエンジニアを引き抜いたり。確かシャシー開発に元BMWの方が携わっているだとか(^◇^;)
そういったプラスのイメージもあって「コスパ」の評価に繋がっていると推測します。
以前、仕事でアメリカの数州を行き来してましたが、ヒュンダイ「エラントラ」を良くみましたよ。
新型「エラントラ」もなかなかカッコイイです。
辛口系おやじ(管理人)です。
物としてのレベル、やっぱりだいぶ上がってるんですね。
私が昔「XG」に試乗した時とは、天と地ほどの差があるようですね。(^^;
マーケティングはあまり注目してませんでしたが、頂いたコメントを拝見したところ、自力だけに頼らずうまく間接的にブランド力を利用して、効率的にいろんな意味でのレベルを高めているのは、日本との大きな違いかもしれませんね。
コメントへの返信ありがとうございます。
アメリカの友人は、韓国車はコスパで選ぶと言ってました。
10年10万マイルくらいは、今の韓国車なら全く問題なく乗れるようです。
対して日本車は信頼性で選ぶ方が多いようです。
15年20万マイルくらい乗りたいなら、日本車が良いと言った話を聞いたことがあります。
上記の信頼性を過剰な性能とみるのかは、人によるのかと思いますが、車検もなく広大なお国ということもあって、整備士に信頼を置いている背景もありますので、日本とは違った基準の車選びかもしれません。
韓国車が一定の支持を集めているのも確かです。
今の「韓国車」は下手な日本車よりも性能・デザイン共に良いですよ。
ただ、「お雇い外国人」チームに設計・デザイン丸投げしているから、実質「韓国風欧州車」だと思いますが。
パワートレインとかトランスミッションとかまんま欧州車で、韓国の独自性とかは無いです。
辛口系おやじ(管理人)です。
性能、デザイン共に良いのであれば、ぜひ日本に進出してもらいたいですなぁ。(^o^;
でも、日本は「韓国」というだけで拒否反応を示す人も残念ながら多いですし、ヒュンダイが速攻で撤退した過去もあって、よほどの状況にならない限り韓国車が再び進出してくることは無いでしょうねぇ。(^_^;
進出したところで、軽ばっかり売れてるし、経済成長もショボくてクルマへの消費が活発でない日本の状況を見れば、大して儲からないに決まってますし。
もっと「いいクルマ」がバンバン売れまくる状況になれば、そこに参戦しようとしてくる可能性もあるでしょうけど、まぁそうなる気配はゼロですからね。(^^;
しかし、モノは良くなっているとはいえ、まんま欧州車とか独自性なしというのでは、単なるパクりに近いディスカウントのコピー品でしかないですからね。
そこは実際に自分で確かめたわけではないので分かりませんが、今後もし再び韓国車と接する機会に恵まれることがあるならば、それまでに独自の個性を身につけた韓国車とお会いしたいものです。(^_^)
こんばんは。
記事を読ませてもらいました。
私にはアメリカに住んでいる車好きの友人がいるのですが、最近の韓国車は以前と比べ物にならないほど車としてのレベルが上がったらしいです。(出来れば私も試乗等したかったのですが、日本にはないので…)
私も日本でマツダの両車には試乗したのですが車としての完成度は非常に高いとおもいました。特にデザイン、走りはアウディやBMW並と感じました。
なのでかってに私はワールドカーオブザイヤーは流行りのSUVでCX-30、デザインオブザイヤーは芸術作品のMAZDA3かな(?)と思っていたのでとても意外でした。
ここからは完全に私の予想でしかありませんが、MAZDA3とCX-30で票が割れたことも考えられますね。
最後になりますがワールドカーオブザイヤーを受賞した起亜、トップ3ファイナリストに2車種もランクインさせ、デザインオブザイヤーを受賞したマツダに、心から敬意を表します。
辛口系おやじ(管理人)です。
そうですか、やはり韓国車はもう私が知る韓国車とは別の次元に達しているんですね。
そうなると、やっぱりMAZDA3とCX-30では、ちょっとインパクトが弱かったかもしれません。
完成度が非常に高いと感じられたとのことですが、私は逆に、MAZDA3に関しては完成度が低いと感じました。
乗り心地に関する評価が世間でもかなり割れているようなので、そのへんが結局、ひとことで言えば「完成度が低い」ということになるのではないかと。
試乗するコースの路面状況や走行時の速度などによって、かなり表情が変わってしまうんじゃないですかね。
私が試乗した際には、コーナリングですぐにタイヤが鳴いてしまうのが気になりました。
(参考)
・マツダ MAZDA3 ファストバック 20S PROACTIVE Touring Selection 試乗(山道編)
・【試乗記】 マツダ MAZDA3 ファストバック 20S PROACTIVE Touring Selection
しかしデザインオブザイヤー受賞は予想通りというか、納得です。(^_^)
ノミネートの5車種が発表された段階で、「このメンバーならMAZDA3の受賞が濃厚だ」と思ってましたし。(^^)
http://www.worldcarawards.com/web/2020_results.asp
主に負けたのは居住性とコスパですよ。
辛口系おやじ(管理人)です。
採点結果のサイトをお教え頂き、ありがとうございます。(^_^)
なるほど、居住性、そこでしたか。
私は居住性、特に「広さ」に関しては、普通の人より評価が甘い傾向がありますからね。(^^;
確かに、「世界」のステージで比較評価されるとなると、MAZDA3とCX-30の居住性は厳しかったのかもしれませんね。(^_^;
ヨーロッパへの出張が多く、必ずレンタカーを借りますが、KIAも借りたことがあります。決して悪くないですよ。コスパという意味ではOPEL/SCODA/VWと良い勝負ではないかと思います。日常でも普通にヒュンダイ、KIAは見かけます。
どちらかというと日本車の方が劣勢ですね。
強いて言うならマツダですね、3、6、CX5はよく見かけます。でもちょっと高い感じします。
まぁ他の日本メーカーは北米しか相手にしていない感じがあるので、当然の結果なのかもしれませんが。
辛口系おやじ(管理人)です。
私ももっと海外を知っていれば、韓国車に対する古いイメージも更新されていたかもしれませんが、なんせ日本からほとんど出ることがないモンで。(^^;
日本車劣勢とのことですが、きっとこれからはトヨタがグイッ!と日本車勢を強力に牽引してくれるだろうと期待しています。
北米は、、、そうですね、よく登場するキーワードですね。
おかげで日本が「ついで」になってしまって、クルマがどんどんアメリカンサイズになってますしね。(^^;