先日予告していた通り、インプレッサに試乗してきた。(^_^)
新たな試乗の予定をお知らせします
インプレッサは昨年の11月にビッグマイナーチェンジ、メーカーの言葉をそのまま借りれば「大幅改良」されたわけだが、その改良の内容は非常に魅力的な内容となっている。
グレードによって装備内容は変わるものの、下記の装備が設定されたのは、B型乗りの私から見れば羨ましい限りだ。(^_^;
- 車速感応式オートドアロック
- アダプティブドライビングビーム
- フロントビューモニター
- リバース連動ドアミラー
- 運転席シートポジションメモリー機能(シート位置&ドアミラー角度)
- ドアミラーオート格納機能
しかし!
私が今回インプレッサに試乗した目的は、改良内容の中で最も興味深い、
●高い走りの実力にさらに磨きをかけたサスペンションの改良
というのが、一体どれほどのものなのか、それを確かめるためだ。(^_^)
さて、大幅改良されたインプレッサ。
スバルローカルな表現をすればD型インプレッサということになるかな、コイツの走りはどうだったのか。
以下、ピンポイントのインプレッションを述べさせて頂く。
試乗車の概要
年式 | 2019年式 |
走行距離 | 640km |
車名 | インプレッサ スポーツ |
グレード | 2.0i-L EyeSight |
駆動方式 | FF |
トランスミッション | CVT |
装着タイヤ | ブリヂストン TURANZA T001(205/50R17) |
型式 | DBT-GT6 |
排気量 | 2.0リッター(自然吸気) |
最高出力 | 154ps/6000rpm |
最大トルク | 20.0kgf・m/4000rpm |
全長 | 4475mm |
全幅 | 1775mm |
全高 | 1480mm |
車両重量 | 1320kg |
車両本体価格 | 224万4000円(税込) |
試乗日 | 2020年2月3日 |
試乗インプレッション
1.乗り心地について
走り出してまず感じたのは、走りのなめらかさ。
まぁそこは改良前でも感じたことなので、そこまで大きな違いはない。
それでもさらになめらかだと感じたのは、私が普段乗っているインプレッサはグレード「2.0i-S」なので225/40R18のタイヤを履いているのに対し、今回試乗したグレード「2.0i-L」では205/50R17のタイヤを履いていることも、1つの要因と考えられる。
しかし、
改良前のモデルでは、「S」でも「L」でも走りのなめらかさにほとんど違いを感じなかったので、そう考えると、今回の大幅改良で「なめらかさ」がアップしたと言えるのかもしれない。
乗り心地の硬さについても、そこだけ見れば、これも言うほど変わってないと思う。
まぁ言われてみれば、衝撃の丸みがやや増したかなぁ、というぐらい。(^^;
ただ、言うほど変わってない割には、走り全体を通じて、確かに「走りの質感」は向上していると感じた。
それはなぜか。
なんかね、いろんな部分が少しずつ、、、少しずつなんだけど、確かに良くなってる感じがするんだよね。(^_^;
最初に言った通り、なめらかさも少しアップしていると感じるし、硬さに関しても衝撃の受け止め方がややマイルドになった感じがするし、荒れた路面を通過する際の足回りで発生する振動もやや少なくなった感じがする。
それら1つ1つは、「言われてみればそうかなぁ」という程度にすぎないのだが、すべてが合わさった時、それが「走りの質感」の違いとなって、確かに実感できるレベルになっているという、そんな感じ。(^o^;
なので、走らせていると、
「あぁ、確かに。
なんか分かんないけど、
さらに上質感ある感じがするね。(^_^;」
という感想になる。(^o^;
で、どこが良くなったのかなぁと、1つ1つ部分的に神経を集中させて原因を探っていくわけだが、1つ1つの要素だけを見ると、大して変わらないというか、ほとんど変わってない気がする、と。
「言われてみれば・・・」レベルの違いが積もり積もって、走りの質感の向上につながっているのだろう。
2.静粛性について
今回の試乗で意外だったのは、改良前との「静粛性」の違い。
不思議なんだけど、静粛性も向上していると感じた。(^^;
サスペンションが改良されているということで、乗り心地ばかりに注目していたにもかかわらず、静粛性の違いに気付いたのだから、これは気のせいではないだろう。
改良前とどう違うのかと言うと、足回りから侵入してくる音が、全体的にさらに静かになっている。
足回りの振動が減っていると感じるので、遮音が良くなったわけではなく、
- 発生する音そのものが減っている
- 発生する音の音量レベルが下がっている
- 発生する音の周波数帯が、目立たちにくい(聞こえにくい、聞こえてもあまり気にならない)周波数帯になっている
のいずれか、あるいはこれらの複合的要因により、静粛性が向上しているのではないだろうか。
サスペンションの改良により、剛性をアップさせた箇所があると聞くので、それによって振動が抑制されたり、また、振動の収束も早くなったりしているのかもしれない。
現行インプレッサが登場した当時は、先代インプレッサとのあまりの違いに驚いたし、その時点ですでにこのクラスとしては信じられないくらいムダな振動が抑えられていると感じたものだ、「さすが新世代プラットフォーム、SGPだなぁ!」と。
しかし、改良によって振動がさらに低減され、それが結果的に静粛性の向上にまでつながっているという現実。
マツダ3(MAZDA3)も静かだけど、この改良後のインプレッサも大したモンだと思うよ。
このクラスはどこまで進化するんだろう。
ホント、一昔前のこのクラスとはえらい違いやからね。(^o^;
3.走りについて
サスペンションが変わったとなれば、それは走りにも影響するだろう。
ということで、S字の切り返しでハンドリングを試してみたり、ステアフィールもチェックしてみたのだが、全く問題ない。(^o^;
S字の高速切り返しにも素早く反応し、足回りもしっかり踏ん張って狙った通りに曲がってくれた。
もちろん、改良前より良くなったわけでもないが、乗り心地の改善と引き換えに失ったものがあるわけではない、まさに「何も犠牲になっていない改良」と言えるだろう。
4.総評
結論を言えば、
「確かに大幅改良によって、走りの質感はさらに向上していた」
という評価になるかな、と。
たぶんそれは、単に足回りから伝わる走りの感触だけでなく、静粛性の向上も含めての総合的な印象によるものだ。
B型乗りとしては認めたくないところだけど、わざわざ試乗して、自分の感じたことにウソはつけないのでしょうがない。(^o^;
でもね、先にも書いた通り、1つ1つの要素だけを見れば、ほんのちょっと良くなったかな、ぐらいの違いでしかないのだ。
そういう改良って多くの場合、「気付かれないレベルの改良」として埋もれてしまって、
「なんだ、改良したって言うけど、何も変わんねージャン。」
ということの方が圧倒的に多いのではないだろうか。
今回の大幅改良がスゴいと思うのは、その1つ1つのちょっとだけ良くなった部分が、それぞれの良くなった部分を引き立てるように調和しているところだろう。
そうでなければ、トータルとして「走りの質感が向上した」とは感じないはずだから。
あとね、サスペンションの改良とは全く関係のないところの改良の話で、
「車速感応式オートドアロック」
が標準装備された件。
これ、やっぱりあるといいよね。(^o^)
今回の試乗の際、わざとドアをロックせずに走り出すと、しばらくすると自動でカシャッ!と閉まった。当たり前だけど。(^^)
この装備があると、クルマに乗り込んでからしないといけない操作が1つ減るので、実にありがたい。
なんせ私の場合、他にも「アイドリングストップ」と「プリクラッシュセーフティー」のスイッチをOFFにしないといけないので。(^o^;
まぁとにかく、ビッグマイナーチェンジ、というか、大幅改良で少しだけ値上がりしたD型インプレッサだが、その価値は値上がりした金額以上のものがある。
ただでさえレベルが高かった走りの質感がさらにアップし、魅力的な装備がいくつも追加設定された。
アイサイトツーリングなんちゃらとかいうクソ装備が採用されたことが、やたらとメディアに取り上げられがちだが、私に言わせればそんなクソ装備は無価値。
そのクソ装備を除いたとしても、
これは確かに「大幅改良」と言っていい出来栄えだ。
まさに、
「その完成度、ここに極まれり」
といったところ。
しかし困った。
タイトルに「辛口評価!」などとつけた割に、特に期待ハズレなところを指摘するでもなくインプレッションが終わってしまった。(^^;
まぁ仕方ないよね、辛口評価した結果がこれなんだから。(^o^;
インプレッサ、コイツはまだまだマツダ3(MAZDA3)のライバルとして戦えそうだね。(^_^;
コメント
スバルは国産ブランドとしては唯一(だった思います)OEMを除く全車種に対して年次改良を行っているメーカーだったと思います。あまり詳しくはないのでBRZは不明ですがその他全車種は年次改良を行っています。そういうのの積み重ねとSGP本来の完成度の高さも相まって今回のようなレベルアップといったところでしょうか。
トヨタの広報マンと化した島下泰久は著書「間違いだらけのクルマ選び」で相変わらずのスバル嫌いでトヨタをほめちぎる分の生贄としてインプレッサとレヴォーグをこき下ろしていましたけど想定通りで相変わらずトヨタを褒めるにしてもスバルをけなすにしても薄っぺらで信頼に値しない内容でした。ですから私は個人的に深いところまで掘り下げて試乗している辛口的キング・オブ・クソカー選出を行ってほしいと思った次第です。
スバルといえばレヴォーグがFMCを迎えますが愛車候補となり試乗予定はありますでしょうか?希薄燃焼を実現した新型エンジン搭載という発表がなされましたが試乗するとしたら辛口的にどのようになるかが楽しみです。
辛口系おやじ(管理人)です。
スバルほど年次改良が定期的にきっちり行われているのも珍しいですよね。
毎年やるのが分かってるからこそ、B型、C型、などという呼び方が定着しているのでしょう。(^o^)
インプレッサに関して言えば、今回の改良は一気にきた感じですね。
正直、A型登場からいきなり完成度が高かったので、年次改良するにしても
「装備の追加とか変更ぐらいしかやることないだろう」
と思ってました。
これ以上、根本的なところにメスなんか入れようがないだろう、って。(^o^;
実際、ちょっと改良して実感できるほど良くできるはずなど、なかったと思うんです。
それだけに、今回の大幅改良はかなり気合いが入った改良が施されているのだろうと思います。
評論家につきましては、もはやトヨタを敵に回して商売はできないはずなので、トヨタの広報マンという道を選んだ某氏は、ある意味、正しい道に進まれたと言えるのかもしれません。(^o^)
レヴォーグのFMCですが、もちろん、出たら試乗しますよ。(^_^)
私が現行のスバルのクルマで一番カッコいいと思ってるのがレヴォーグなので、次期型にも期待しています。
ただ、今のところ出てくる情報を見ていると、デザインに関しては残念な方向へと向かってる気がしてますが。(^o^;
まぁ新型エンジンとやらに期待したいと思います。(^_^)
かつてインプレッサをレヴォーグショートワゴンと評した事がありましたが、今回のレヴォーグのプロトを見る限り今度はインプレッサステーションワゴンといった感じでしょうか。
余談ですがディーラーではなくメーカーの人間に知り合いがいますが、レヴォーグはあくまでレガシィの後継でありシルエットはインプレッサなのですがメーカーの人間は頑として認めようとしません。
新技術もないのに無理やり年次改良といって無駄な機能を付け足すのもよくやってますね
辛口系おやじ(管理人)です。
ええ。改良って大体そういうモンですよ。(^o^)
それでも、「改良」で良くなるならまだマシなほうです。
「改良」と言いつつ改悪されるケースもありますからね。
あるあるなのが、特にどこが良くなったわけでもないのにフロントのデザインだけが鬼ダサくなる、というパターンですね。(^o^)
スバルって燃費とデザイン以外は本当に素晴らしいと思います。
トヨタの子会社になって変な方向に行かなければいいですけど。
辛口系おやじ(管理人)です。
そうですね。
燃費は間違いなく悪いし、デザインは「コンセプト詐欺」ですからね。
WRXの時なんて、コンセプトモデル見た時はメチャメチャかっこよくて期待したけど、出てきたら全くの別物でズッコケましたからね。(^o^)
まぁスバルも頑固なところがあるので、トヨタと組んでも変な方向には行かないと思いますよ。
むしろトヨタと組まずに単独でやり続けたほうが変なことすると思います。
e-BOXERに乗って、そう思いました。(^o^;
[注!]
レヴォーグはレガシィの後継ではありません。
レヴォーグ、WRX S4、WRX STIが同種です。
新型レヴォーグはインプレッサステーションワゴンではありません。
辛口系おやじ(管理人)です。
どういう視点で見るのかにもよりますね。
ラインナップから考えた普通の見方をすれば、レヴォーグはレガシィツーリングワゴンの後継であってます。
レガシィツーリングワゴンがモデルチェンジのたびにどんどん巨大化していく流れの中で、本来のニーズからズレていってしまった。
それで、ボディサイズを縮小したワゴン、「レヴォーグ」が誕生した、と。
レヴォーグ、WRX S4、WRX STIは、プラットフォームで考えれば同種ですが、それはたぶんよほどマニアックな人にしか通じない話ですね。(^o^)
ラインナップ的な視点で見れば、WRX S4とWRX STIは、インプレッサからWRXモデルが独立する流れの中で誕生した車種というのが一般的な見方になるでしょうから。
レヴォーグと同種と言われたら、普通の人は「?」となるでしょう。(^^;
まぁ普通の人はレヴォーグはともかく、WRX S4とWRX STIなんて知らないかもしれませんが。
いや、ヘタすりゃレヴォーグも知らんかな。(^o^;
以前、車速感応式オートドアロックについて以前プリクラッシュOFF&アイストOFFと
ドアロックの3つ押してから出発するのが面倒くさい、つけば良いのにと言う話をされていましたよね。
車速感応式オートドアロックを採用していなかったのは事故時に電源消失するとドアロックのままで最悪救出時の時間(一秒でも早い方が良い)を伸ばさない為の物で、昨今あおり運転被害での必要性を考えて、ドアロック解除専用の電池を別途積むことにより衝撃があればバッテリーが死んでもロック解除できるシステムを採用したそうです。
歩行者エアバックと同じでそこまでする必要が有るか無いかは微妙ですが現在安全を売りにしているので販売戦略っすね。
関係無いけど、リモコンでフロントガラスの開閉出来たりとかディーラーで色々設定変更出来ますがやってみました?
辛口系おやじ(管理人)です。
車速感応式オートドアロック、バッテリーが死んでもロック解除できるんですか。それは知りませんでした。(^o^;
ドアロック解除専用の電池まで積んだとは、何とも大袈裟に感じますけどね。(^^;
ところで、ディーラーで設定できるといういろいろな設定についてですが、設定項目を見たものの特に設定を変えたい項目がなかったので、私はそのままですね。