新車=最高の状態、ではないのだが・・・

 先日このブログにアップした記事、

「試乗車落ち中古車はデメリットだらけな理由」

はお読み頂けただろうか?

上記の記事にて、私は、中古車選びの際に「あえて試乗車落ちを選ぶ」という行為に否定的な意見を述べさせて頂いた

 私の意見に対しては賛否両論あるだろう。

 実は、あの記事をアップしてから、身近な人(以降、Bさんと称す)と試乗車落ちの中古車について話をしたのだ。

 ちなみにそのBさんは、私の意見には反対だと言った。

ディーラーの試乗車落ちの中古車のほうが、誰が所有してたかわからない中古車よりはちゃんと整備されてると思うし、安心できる、と。

まぁ「試乗車落ち支持派」のよくある一般的な考え方だ。

 そして、Bさんはこうも言った。

「フィーリングがどうこうって言ったって、どっちみち中古車やし、新車じゃないんやから、たとえ丁寧に乗られてたとしても確実に劣化はしてるわけやろ?走行距離が短いんやったら大して変わらんって。」

「どうせ劣化とか消耗してるんやったら、少なくとも正しく整備されてきた試乗車のほうが故障する可能性も低いと思うし、安心でええんちゃう?」

と。

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 その話を聞いていて、「なるほどな」と思った。(^o^;

今日はその、「なるほどな」のお話。(^_^)

新車は「最高の状態」ではない

 Bさんは、「新車が最高の状態で、走行するほどに劣化していく」、という前提で話をしているようだった。

確かに、使用するほどに徐々に消耗していくことは間違いない。

そういう意味では新車は最高の状態と言えるだろう。

 しかし、私に言わせれば、重要なのはそこではない。

目に見えない、体に感じない劣化なんかより、実際に乗って走ってみてどう感じるか。

つまり、私は「フィーリング」を重視しているのだ。

私に言わせれば、「フィーリング」という点では、新車は決して最高の状態ではない

新車は育むもの!

 私は新車が納車されたら慣らし運転を慣行する。

そして、慣らし運転をしながら、異音の発生に目を光らせる。

異音が出れば、しばらく様子を見て、収まりそうになければ対策をディーラーに依頼する。

慣らし運転が終了すればエンジンオイルを交換する。

「オイルしだいでもっとフィーリングの良いエンジンになる」と見れば、よりフィーリングの良いオイルを求めて、その後いくつかのオイルを試す。

そうすることにより、場合によっては新車時よりも好フィーリングな乗り味に仕上げることができる

 つまり、「新車が最高で、乗れば劣化する」、のではない。

新車をどのように扱い、どのようにケアするかで、より良いフィーリングのクルマへと育むことができるのだ! (^_^)

試乗車は劣化の一途を辿るのみ!

 そこであらためて「試乗車」という存在を考えてみる。

試乗車は慣らし運転などしていない、しかもほぼチョイ乗りばかり。

異音があっても、「故障」でない限りはほったらかし。

エンジンオイルは、ディーラーでその車種用のエンジンオイルとして入れている標準のオイルを使用。それ以外の銘柄を試す、なんてことはしない。

 私に言わせれば、そんな使われ方で「新車以上の状態」になど、なるはずがない。

実際、私は今までの人生で、新車以上の状態に仕上がっている試乗車になど、一度もお目にかかったことがない。

むしろ少し古くなった試乗車では、新車以上どころか、新車時のフィーリングすらキープできていない試乗車のほうが多いくらいだ。

 えっ?

なんでそんなことが分かるのかって?

そりゃあ、発売直後に試乗した試乗車を、代車として借りることもあったりするからね。

「以前に試乗した時より、エンジンの回転フィールにザラつき感があるなぁ」

とか、

「もうちょっとエンジン音が静かだったと思うけど・・・」

とか、

「あの時に鳴ってた内装の異音、まだそのまま放置かよ。(^o^; 」

とか、いろいろ気付くことがあるわけだ。(^^)

 足回りのフィーリングに関してはあまり新車時との違いを感じることはないのだが、エンジン音やエンジンの回転フィールなどは、けっこう変化を感じることが多い。

もちろん、変化と言っても、悪いほうへの変化だ。

試乗車って基本チョイ乗りばかりだから走行距離自体はそんなに走ってないはずなのだが、その割にはフィーリング面での悪化を感じることが多い。

やはり試乗車の乗られ方というのは、エンジンへの影響はそれなりにあるのだろうと感じざるを得ない。

もしくは、単にオイルを早めに交換してあげるだけでフィーリングが復活する可能性もあるが、それは私の愛車ではないので試したわけでもないし、何とも言えない。

 まぁそんな感じなので、ディーラーが出している代車や試乗車が、私の愛車のフィーリングを上回ることはまず無い。

だから自分の愛車に乗り換えて帰る時には、いつも、

「さすが俺の愛車!フィーリングのレベルが全然違うぜ! (^ー^) 」

と、あらためて自分の愛車の仕上がりに惚れ直すのだ。(^_^)

 実際そういうことがあるので、私は「試乗車落ちの中古車なんて選ぶモンじゃない」と言ってるのだ。

そう、体験に基づいた持論、なわけだ。(^_^;

結局、試乗車にもよる!?

 じゃあ試乗車落ちの中古車が全てダメかと言えば、そうではない。

新車以上とは言わないまでも、非常に好フィーリングをキープし続けている試乗車もある。

 良い状態を維持している試乗車と、フィーリングの悪化を感じる試乗車。

これらは何が違うのか?

今までの経験を思い返して、なにか共通点はないかと考えた時、少し気付いたことがある。

下位グレードがヤバい?

 よくよく思い返してみると、上位グレードの試乗車って台数そのものが少ないし、早めに姿を消す(早く売られる?)気がするのだ。

逆に、同じ車種でも下位グレード(排気量の小さいグレード)の試乗車は、試乗車として活躍している期間も長めで、しかもよく「代車」として併用されているように思う。

 つまり、試乗車の中でも、特に下位グレードの試乗車がヤバいのではないか、と。(^_^;

何かにつけて、気軽に「足」にされやすいんですよ、下位グレードって。(^o^;

 もちろん、ざっくりした傾向の話であり、必ずしも下位グレードの試乗車が全てヤバかったわけではないし、上位グレードでもヤバいのはあったのだが、「比較的」という話で言えば、上位グレードの試乗車のほうが「大切」にされているような気がするのだ。(^^;

 まぁとにかく、私としては出来れば手を出さないほうがいいとしか言えない「試乗車落ちの中古車」だが、どうしても選ぶなら、出来るだけ上位グレードを選んだほうがいいかもね。(^o^;

「なるほどな」と思ったワケ

 と、随分と回りくどい話になってしまったが、結局、私がBさんの話を聞いて「なるほどな」と思ったのはなぜなのか。

 Bさんは、

「故障しないで安心して乗れる」

ということを重視して中古車選びを考えている。

だから、ディーラーが管理していた車両で、しかも走行距離も少ない試乗車なら安心だ、と。

そして、「中古」という時点で、そもそも新車以上のフィーリングなんてあり得ないと思っている

 だから私は、「なるほどな」と思ったのだ。

つまり、中古に新車以上、もしくは新車同様のフィーリングを求めないのであれば、恐らくフィーリングが悪くても、

「まぁ中古だから、こんなモンだろう。」

「ディーラーが定められた通りの整備をしていた結果がこの状態なのだから、こういうモンなんだろう。」

と、Bさんは納得するのだろう。

となれば、あとは「故障せず安心して乗れる」かどうかだけが問題であり、その点で最も安心感を与えてくれるのが「試乗車落ち」の中古車、ということになるわけだ。

 というわけで、Bさんとの会話により、「新車を育む」という概念の存在しない普通の人たちにとっては、試乗車落ちの中古車というのは実はむしろ魅力的な存在なのだと、思い知らされたのでした。(^^;




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コメント

  1. 匿名 より:

    1000kmぐらいが最高の状態ですね

    • 辛口系おやじ より:

      辛口系おやじ(管理人)です。

      1000kmは慣らし運転の目安の距離ですね。

      ただ、あくまでも目安であり、最高の状態に辿り着くまでの走行距離は、慣らし運転のさせ方やクルマによって変わってくるとは思いますけどね。

  2. GK7B型乗り より:

    先日のデメリット記事はまあ、何となく解りましたが、
    今回の記事はBさんがからんだりしているのに、何言ってるのか
    よく分かりませんでした。
    育むんだったら試乗車落ちの中古車を買って育めばいいんじゃないでしょうか?
    デメリットなんてあくまで管理人さんの精神衛生上(潔癖とかで)の範囲に
    しておかないと根拠がないのであやふやになりますよね。

    • 辛口系おやじ より:

      辛口系おやじ(管理人)です。

      すみません、わかりにくかったみたいで。(^_^;

      ご説明しましょう。

      > 育むんだったら試乗車落ちの中古車を買って育めばいいんじゃないでしょうか?

      違うんです。
      試乗車というのは、「育む」ための大事な時期を、「試乗」という非理想的な乗られ方で消費してしまってるんです。(^_^;

      より好フィーリングな状態に愛車を仕上げようと思ったら、最初の1000kmをどう過ごすかが重要なのです。

      子供の教育に似た所があるかもしれませんね。(^o^)
      最初が肝心なんです。

      もちろん、粗悪に仕上がってしまった試乗車でも、途中から適切にケアすることで良い方向に根性を叩きなおすことも出来るかもしれませんが、最初から適切に育まれた車両と比べると、辿り着ける限界点は低くなってしまうのではないかという懸念があります。(-_-)

      なかなか分かりやすく説明するのが難しいですが、つまり、

      「本来の潜在能力を十分に引き出されているとは思えない車両を、わざわざ選びたくはない」

      「本来の潜在能力を発揮させられるかどうかわからない車両を、わざわざ選びたくはない」

      ということなんです。(^^;

  3. 通りすがり より:

    確かに、私も「大試乗会」等に何度か行かせてもらいましたが、そこで乗った試乗車が以前自分が所有していた車や代車で借りた同じ車種の車に比べてフィーリングが悪いと感じた事はありました。
    新型車が出た直後に、ディーラーで試乗させてもらった時には感じなかった様な違和感が。

    • 辛口系おやじ より:

      辛口系おやじ(管理人)です。

      大試乗会で使われる試乗車ともなると、それこそ慣らし運転もしないままにエンジンをガンガン回して酷使しているかもしれませんし、よりダメージを食っているかもしれませんね。

      ディーラーはもうちょっと、試乗車の管理に時間を割いて、適切かつ丁寧に管理すべきだと思います。(-_-)

  4. トヨタだけ より:

    いまのクラウンの走りは、BMWやベンツの下級クラスじゃ全然追いついてこれないですね。
    BMW320やC200試乗しましたが、クラウンと比べてしまうと割高感がいなめないです。